
あっという間に4月が終わり2023年の4分の1が過ぎたことが信じられない!と思っていたのも束の間、
それ以上のスピードで楽しみにしていたゴールデンウィークも終わり気付くと5月ですね。
5月と言えば毎年よく聞くフレーズが「5月病」ですが、主に新年度に起きた環境の変化が影響してなんとなく体調が悪い、やる気がでないなどこれまでと違った心身の不調があらわれる状況を指します。
正式な病名ではないものの、場合によってはうつ病や環境による強いストレスで引き起こされる適応障害などの精神疾患につながりかねないため、早めの対策や対処が大切です。というわけで今日はおすすめの方法としてセルフコンパッション(self-compassion)を紹介しようと思います。
セルフコンパッションは、簡単に言うと「自分に対する思いやり・優しさ」のことを指します。
えぇ?思いやりが五月病の予防と対処になんの効果が!?…と思うかもしれませんが、そう思った方ほどぜひ実践してみていただきたい方法です。実際にセルフコンパッションを行うことで、不安やストレス、恥の感覚が軽減されて、幸福感や人生の満足度がアップするとも言われています。
セルフコンパッションは次の3つの要素から構成されています。
1.マインドフルネス
マインドフルネスは簡単に言うと、「今・この瞬間の自分の状態、していること、感じていることに意図的に注意を向けて気づき、受け止め、味わい、手放すこと」です。
5月病になると、「あの時は良かったのに…どうして今は…」「どうせこの先もまたずっと辛いんだ…」と過去や未来に注目してしまったり、「やる気がでない、もう自分はダメ人間だ」「体もしんどいしなんとかしなきゃ」と心身の状態を悲観的・批判的に捉え、なんとかしなければと思いがちになります。
しかし、マインドフルネスでは今の自分に注目して評価せずに客観的に観察します。
なので先ほどのだと、「あの時は良かったのにどうして今は…ってなんか今、去年の今頃のこと考えちゃってるんだな自分」「どうせこの先もまた辛いんだ…ってまだ起きてないこと心配してるわね」「やる気でないんだな〜元気ないのか今の自分」「体もしんどいな、どのあたりがしんどいだろう。観察してみよ。あーなんか頭が重いし肩が凝ってるなー」という具合に今の自分をありのままに観察して受け止めてあげます。
2.共通の人間性
人間の共通性とは、人はみんな同じような苦しみや悩みを抱えているんだと他の人も自分と同じような状態になることがあると考えることです。
嫌なことやストレスがあると「どうして私ばっかり!」「みんな幸せそう!なんなの!」と自分にばかり不幸なことが起きている感覚になりですよね(私はとってもよくあります)。
そこを「5月病って言葉があるってことは、この時期はみんな同じような感じになりやすいんだな~」「自分だけじゃなくてよくあることなんだな」と捉えてみましょう。
3.自分への優しさ
最後の自分への優しさとは、言葉の通り自分に思いやりを向けることです。
五月病になると、自分自身を責めたり、自分を負担に感じたりすることがよりいつもより増えてしまいます。しかし、そういう時こそ思い切って自分に思いやりを持って優しい言葉をかけてみましょう。
ただ、自分で自分に言葉をかけるのが難しい、なんか気持ち悪い感じがする、そんな人もいらっしゃるかと思います。
そんな時にはぜひ頭の中で優しい・思いやりがあるものをイメージしてみてください。
好きなアニメや映画のキャラクター、優しさに溢れた架空の人、昔優しくしてくれた人・・・なんでも頭に浮かんだもので構いません。
そのイメージを使って、何て言ってくれるかなーと考えるのもおすすめです。
例えば、「心も体も辛いのにほんとよくやってるよ」「この複雑な時代に生きてるだけで偉い!」「きっと少しずつ良くなると思うけどあまり無理せずね」など言葉をかけるとどうでしょう。気持ちが少し緩むのを感じませんか?
まずは一日一回寝る前、ちょっとしんどいなと思った時など無理のない範囲で実践してみましょう。
やってみたいけれど難しい!という方はぜひ当オフィスのオンラインカウンセリングご利用ください。
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