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カウンセリングのハードルが高い?

 

「カウンセリング受けてみたいけど、なかなか一歩踏み出せない・・・」この気持ちを抱えている人は少なくはありません。

頭のどこかでは誰かに相談したい、話したいと思っていてもいざ行動に移すとなると心にブレーキがかかってしまうことはとても自然なことだなと私は思います。

 

ゴールデンウィークが終わるこの時期は、新年度の緊張が落ちつき疲れが出てくることもあり、カウンセリングを検討される方が増えてくる時期でもありますが、カウンセリングをはじめて受ける方から、「申し込みむのに勇気がいりました」、「こんな自分が受けても良いのかなって思ったんですけど」、なんて声をきくこともあります。

 

詳しくうかがうと確かになぁと感じる事が多く、今回はカウンセリングのハードルが高くなっている背景にあるよくある不安と、わたしなりの回答をまとめてみようと思います

 

 


どんな悩みだったら相談しても良いの?

いちばん多く聞かれるのがこの質問です。基本的には心にまつわる悩みであればどんなことでも相談していただいて大丈夫です。例えば、

 

・職場や家庭、友人・恋人など人間関係が辛い

・ずっと漠然と生きづらい

・やる気がおきない、気持ちが落ち込む

・小さなことで涙がでてしまう

・昔の事を思い出してしまってしんどい、不安になる

・なんとなく誰かに話を聞いて欲しい

 

このように心の違和感もふくめて、すべて相談しても良い悩みです(こちらのページにもご相談例を記載しています)。

 

特に、心にまつわる専門職の臨床心理士の場合、2年間大学院で専門的な知識を学び、様々な医療や福祉、教育などの現場で実習を体験していたり、実践のトレーニングを積んで現場に立っています。

そのため、些細な困り感から少し重たさを持つ悩みまで広く対応することができます。「でもこれは心理カウンセリングで話すことでは無いかもしれない・・・」そう感じても大丈夫です。

万が一カウンセリング以外のより適切なサポートが必要な場合には、他の機関をご案内することもできます。

 


まとまっていなくて上手く話せない

これもよくいただく内容です。「何から話せば良いか・・・」「上手く話せるか不安・・・」

そのことで最初の一歩を踏み出すことに時間がかかるという方も多いですが、全く問題ありません。

 

最初はむしろ上手く話せない、まとまっていないことが普通のことです。

私たち心理士の仕事は、話がうまく整理されているかどうかを評価することではありません。

むしろごちゃごちゃしているからこそ、カウンセリングを使って整理しながら深く問題や自分を見て行くのです。

 

ですので、その都度感じたことや話したいことをぶつけていただいて構いません。心理士はそのプロセスを一緒に歩み時にリードしながら心の整理を進めてゆきます。

 


何回受ければ良いのかよくわからないから不安

カウンセリングには明確な期間が目に見えないので、いつまでどれくらい受けたら良いのかは気になりますよね。基本的には、

 

・当初感じていた問題が解決・解消した

・気持ちが軽くなった

・自分で自分をケアできそうだ、大丈夫そうだと思えた

 

このように感じたタイミングが「終わり時」なのかなと思います。

目指すゴールや悩みの深さによって異なりますが、まずは5回うけてみることをおすすめしています。その中で、

 

・このカウンセラーとの相性はわるくなさそうか

・少しでも話すことで楽になる瞬間があるか

といった感覚を確かめてみてください。もちろん、「お試しで一回受けてみようかな」という方も当オフィスでは大歓迎です。

 

 


おわりに

私たち心理士が思っている以上にカウンセリングのハードルは高いものなのかもしれません。

「特別な問題がある人がいくもの」「病んでる人がうけるもの」そういうイメージも根強く残っているのかもしれません。

ですが、本当はカウンセリングはもっと気軽に使っても良い場所なのです。

 

だからこそ心理士の側もカウンセリングに興味を持っている方、受けたいと感じている方がよりアクセスしやすいように、ハードルを今よりも低くするような工夫や環境の調整が必要だよなと書きながら感じました。

 

カウンセリングを「困った時の最終手段」ではなく、「困った時の最初の選択肢の一つ」として利用していただけると嬉しいです。